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【シリーズSDGs】ゴール⑰ パートナーシップで目標を達成しよう~『One for All & All for One』~
荒木商会では、SDGsをシリーズ化してそれぞれのゴールを考えていくと共に、弊社での取り組みに紐づけて、ご紹介していく事にしております。また社員と共有することで、会社が向かう方向性の理解と、意識づけ、行動の伴う実践として取り組んでまいります。
【シリーズSDGs】
◎ゴール⑰『パートナーシップで目標を達成しよう』
【シリーズSDGs】17個目のゴールは『パートナーシップで目標を達成しよう』です。
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
ことを目的とされています。
目標は立てただけでは意味がありません。実際に達成させるために手段があり、行動が必要です。
SDGs目標⑰のテーマは、『Partnerships for the Goal』です。
日本語で、『パートナーシップで目標を達成しよう』となります。
SDGsのゴールはみんな繋がっていると言われています。複数のゴールが連携して、繋がっています。どれか一つだけ達成すればいいという訳ではなくて、どれかを達成しようとすると関連したゴールの課題も同様に達成していく必要があるのです。
◎なぜSDGsの目標17があるのか?
SDGsは、全人類の課題です。
世界中の国々や人々がみんなで取り組む必要があります。そうしなければ決して達成できない難しい課題です。
しかし、世界には自分たちだけでは達成が難しい国もあります。
だからこそ、世界中で協力し合って(パートナーシップ)達成しようと設定されたのが、目標⑰です。
世界中の国々、先進国も開発途上国も取り組むべき課題です。しかし、開発途上国においては目標達成に必要な資金や技術・技術者などが不足しており、達成が難しいと言われています。
SDGsでは、『だれ一人取り残さない』事が大切なテーマです。
目標達成が困難な開発途上国を、先進国が政府開発援助(ODA)などで積極的に支援することで実現できます。
◎パートナーシップの分類
『パートナーシップ』は日本語でも日常的に使われている言葉ですので意味は分かります。訳すと、『友好的な協力関係』です。では、日本における『パートナー』とはどういうところでしょうか。
日本が政府開発援助(ODA)を行うパートナーは次のように分類できます。
・日本国内の自治体や組織
日本の政府や政府機関、都道府県、市町村、NGO(非政府組織)、企業、大学、研究機関などがバラバラに支援するのではなく、パートナーとして協力して開発途上国を支援します。
・他の先進国の政府や組織
日本政府は、他の先進国の政府や国際機関、NGOなどと情報共有、意見交換を行い、協調しながら開発途上国を支援します。この場合日本政府は先進国のNGOなどに資金を出すこともあります。
・支援を受ける国の政府や機関
支援する側と支援を受ける側が対等の立場で情報共有、意見交換を行い、協調しながら開発途上国の開発を支援します。また、SDGsの達成に役立つ様々な事業を協力して行います。
支援の対象となる国は、1人当たり国民総所得が1万2,235ドル以下の国です。2020年時点では141か国あります。
どの国を支援するかは、その国の地理や歴史的背景、外交政策などにもよりますが、日本はアジアの国々からODAを始めてきました。
◎ODA世界ランキング
※キッズ外務省『世界いろいろ雑学ランキング』より引用
上記は、ODA援助総額の多い国と、1人当たりの途上国援助が多い国のランキングです。
現在世界でいちばん多くODAを行っているのは、GDPが世界1位のアメリカです。次いでGDPが世界4位のドイツ、6位のイギリス、3位の日本の順になっています。
GDPが大きい国がODAの総額が多いことはわかりますが、1人当たりの負担額を見ると日本は16位になっています。1人当たりのODA負担額が上位のノルウェー、ルクセンブルク、スイスなどの国々は1人当たりの国民総所得が高い国なのです。
◎日本の開発協力の現状
戦後日本は急速に経済成長を遂げ、1954年以降ODAに積極的に取り組んできました。1990年代では世界一のODA供与国となりました。
しかし近年では、財政難などにより徐々にODAの金額も減少し、現在は世界4位となっています。それでも日本はODAを継続しています。そこには困っている人たちを支援するというある意味当たり前の精神(人道的精神)からくるものが大きいようです。
日本の開発途上国支援の相手国は、アジアの国々が中心です。目的はインフラの整備や技術支援などが中心です。近年の上位国は、インド、バングラデッシュ、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどです。
SDGsゴール②『飢餓をゼロに』でも書きましたが、現在世界ではおよそ8億人以上の人が飢えに苦しんでいます。日本も第二次世界大戦後、海外からの援助を受けて復興を遂げ、発展してきました。
この様に、国と国同士がお互いに助け合うことが必要です。すべての国が密に繋がっていることで他国を助けることで巡り巡って時刻を助けることになります。
だからこそ、このゴール⑰『パートナーシップで目標を達成しよう』が必要なのです。
◎日本の目標達成はどれくらいなのか?
※キッズ外務省『世界いろいろ雑学ランキング』より引用
日本のSDGs達成度は、2021年のレポートによると、79.8ポイントで世界18位です。
達成度が高い国は、ヨーロッパの国々が多いようです。これは先に記した1人当たり途上国援助の高い国々が相対的に高い傾向にあります。
ゴール別にみてみると、日本が達成している目標は次の通りです。
【達成済み】※以下の表で緑色
ゴール④『質の高い教育をみんなに』
ゴール⑨『産業と技術革新の基盤をつくろう』
ゴール⑯『平和と公正をすべての人に』
【大きな課題が残されている】※以下の表で赤色
ゴール⑤『ジェンダー平等を実現しよう』
ゴール⑬『気候変動に具体的な対策を』
ゴール⑭『海の豊かさを守ろう』
ゴール⑮『陸の豊かさも守ろう』
ゴール⑰『パートナーシップで目標を達成しよう』
※SUSTAINABLE DEVELOPEMENT REPORT 2021参照
◎ゴール⑰達成のためには
日本は多額のODAを行い、開発途上国の援助を続けてきました。
にもかかわらず、ゴール⑰に関しては大きな課題が残されているという評価を受けています。良い意味でも悪い意味でも、日本人は自分たちの取組みや行いを世界に発信することが苦手です。
これには日本人の謙虚な姿勢が関係しているのかもしれません。日本人は善い行いをあまり周りにひけらかさない傾向にあります。
島国である日本は、鎖国時代もあり閉鎖的にとらえられる一面もあるようです。一方で島国であるからこそ日本独自の文化や産業、メイドインジャパンといった高い技術力、ブランド力を持っています。
この様に日本は魅力のある国として、世界中から見られていることも事実です。
ゴール⑰で最も必要なことは、『グローバル・パートナーシップの活性化』であると言われています。
SDGsは世界で1000万人以上の人が参加して作られました。日本は専門家以外ほとんど興味を持たずに参加しませんでした。政府と民間企業、市民団体、教育機関などより多くの人たちがもっと協力する必要があります。
経済的な成長だけでは皆が幸せになることはできません。自分や自分の家族、自国の人だけが幸せになるのではなく、世界中のみんなが幸せになる為にはどうしたらいいのかを考えましょう。
自国の魅力、自分たちの良い所を積極的に情報発信していく、同時に他国の魅力、良い所を積極的に情報収集していく。途上国も先進国も互いに魅力を引き出し合う事ができるようなパートナーシップが必要です。
自国だけ、自分だけが豊かで幸せになるのではなく、みんなが豊かで幸せになる方法を考える。自分たちの良い所を理解し、相手の魅力的な所を理解することで、1人ではできなかったことが、みんなでできるようになる。だれ一人取り残さない。その為にはみんなのパートナーシップが必要です。
『One for All & All for One』
※国際連合広報センター 持続可能な開発目標(SDGs)より引用
※以下の参考書から引用、参考にさせていただきました。ありがとうございます。
SDGsがわかる本
SDGsのきほん 未来のための17の目標 目標17パートナーシップ
図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」がわかる本