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【シリーズSDGs】ゴール⑬ 気候変動に具体的な対策を ~私たちにできること~
荒木商会では、SDGsをシリーズ化してそれぞれのゴールを考えていくと共に、弊社での取り組みに紐づけて、ご紹介していく事にしております。また社員と共有することで、会社が向かう方向性の理解と、意識づけ、行動の伴う実践として取り組んでまいります。
【シリーズSDGs】
◎ゴール⑬『気候変動に具体的な対策を』
【シリーズSDGs】13個目のゴールは『気候変動に具体的な対策を』です。
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
ことが目的です。
テーマは、『Climate Action(クライメット アクション)』で、
Climate=気候
Action=行動
直訳では気候行動ですが、『気候変動に具体的な対策を』と訳されています。
◎気候変動が巻き起こす様々な地球上の変異
気候変動と聞くと、どのようなことを想像できますか?
・地球全体の気温が上昇する地球温暖化が進んでいる。
・気温の上昇により、北極の氷が溶けだしている。
・北極の氷が溶けだすことで、海水面が上昇している。
・海水面が上昇することで、海岸付近の街が浸水している。
・北極等寒い地域に生息する動物の住む場所がなくなっている。
などなど、様々な変異が起こっています。
では、どうして地球上の気温が上がっているのでしょうか。
大きくは、地球上の二酸化炭素が増加している事です。地上の二酸化炭素が増えることで温室効果ガスが増加し、本来大気圏に逃げていくはずの熱が逃げられないで、気温が上昇するという仕組みです。
最近よく耳にする、カーボンニュートラル(脱炭素化)を進めるということは、温暖化を止める為に必要不可欠です。排出する二酸化炭素を減らすことが重要です。木などの森林は、二酸化炭素を吸収して酸素を創り出します。二酸化炭素を減らすために必要なことは、木を増やして森を創り出すことです。
もちろん、ただそれだけではありません。
実際に起こっている災害と、具体的な対策について考えていきましょう。
◎急激に上昇する世界の気温
近年、異常なほど高い気温が世界各地で観測されています。
2003年には、ヨーロッパにて記録的な熱波により約2200人以上の方が暑さにより亡くなっています。
日本でも毎年、熱中症などによる死亡者が出ています。
異常な高温や乾燥による大規模な森林火災もシベリア、北欧、アラスカなど世界各地で発生しています。
二酸化炭素を吸収する森林が失われ、炭素を含んだ土が燃焼することで、大量の二酸化炭素が発生し、地球温暖化を加速させるという悪循環も生まれています。
温室効果ガスの排出量は、1990年と比較して50%も増加しています。
温暖化は地球の気候に長期的な変化を及ぼし、今すぐ対策を講じないと取り返しのつかないことになります。
1901年から2010年の109年の間に、世界の平均海面レベルが19センチ高くなりました。
また、気温が1℃上昇するごとに、世界の小麦収穫量が5%減ると言われています。
日本では人口減少が起こっていますが、世界中では人口は増加しています。人口が増加するのに気温上昇により穀物の収穫量が減少することは深刻な問題です。
地球の気温上昇は、かつてないほど急激に進んでいます。
1880年から2012年の期間に、世界の平均気温は約0.85℃上昇したことが分かっています。これは過去一万年で例を見ないほど急激です。1950年以降は100年間に1.2℃も平均気温が上昇すると予測されています。
◎日本でも広がる自然災害
日本においても温暖化の影響は進んでいます。
平均気温は1980年代後半から1℃上昇し、夏の暑さも厳しくなり気象庁は2007年に最高気温が35℃以上になる日を『猛暑日』と定義しました。
近年では、この猛暑日が続く日が少なくありません。
夏の甲子園など炎天下の中に行われるスポーツや、東京オリンピックにおいてもこの暑さの問題により、日程や開催方法の変更を余儀なくされるなどの影響も出ていました。
暑さに限らず、様々な気候変動による災害も発生しています。
豪雨が増加し、強い雨が長い期間振り続けることにより、河川の氾濫が頻発しました。また地盤が緩んだことにより土砂崩れなどの影響が全国各地で広がっています。
◎様々な自然災害と生態系への影響
一方で、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」という国際組織が、世界中の科学者の考えを調べてまとめたところ、地球の平均気温は、二酸化炭素の排出を減らす対策がきちんと取られない限り、現在から21世紀末までの100年間で、約4℃上昇する危険性があると発表しました。
先に記載した100年間で1℃上昇するというのは、適切な地球温暖化に対する対策が講じられていればの話になっています。
また世界中で起こっているのは気温の上昇だけではありません。
世界各地で台風、ハリケーン、サイクロン等の巨大化による被害、異常な豪雨による工事などの水害、日照りが続くことによる干ばつ被害、異常な高温による熱波などの異常気象が頻発しています。
平均気温が上昇し続けると、更に降水量が増加するという予測がされています。
逆に元々降水量が少ない亜熱帯地域では、更に降水量が減少すると予測され、乾燥が激しさを増し、干ばつが一層起こりやすくなり、砂漠化が加速します。
気温の上昇により、生態系にも影響が出ています。
これまで気温の低かった地域に、熱帯でしか生きられない生物が生息するようになり、外来生物として定着します。それらによりこれまでになかった病気が発生したり、特定の動植物が食べられたりして、在来生物が絶滅する恐れもあります。
農作物が取れる地域、海の魚が獲れる場所も変わってくる可能性があります。実際に起きている場所もあります。米や小麦、トウモロコシなど世界中で主食にされている作物の収穫が減ってしまい、食料不足に陥る可能性もあります。
海水の温度が上がると生息できない魚や貝が出てきたり、漁場が変わったり、海流が変化したり、今後の漁業にも影響が出ると言われています。
地上のみならず、海の生態系も大きな影響が出てくるという懸念があります。
◎温室効果ガス排出削減のためのパリ協定
すでに世界中で、地球温暖化による様々な対策、取組みが講じられ実際に進められています。
2020年以降の温室効果ガス排出削減のための新たな国際的な枠組みである、『パリ協定』が2015年12月にフランスのパリで行われた第21回『国連気候変動枠組条約』締約国会議(COP21)で採択されました。
1997年に採択された『京都議定書』以来の気候変動に関する国際的な取組みで、同条約に加盟する197のすべての国が参加した協定として画期的です。
この協定により、加盟各国では気候変動についての対策と、国ごとの制作や戦略、計画などを具体的な数値目標の元に宣言しています。
地球温暖化の原因である、二酸化炭素の排出は工場や自動車、家庭などから排出されます。石油や石炭などエネルギーを大量に使用することで増加します。
私たちの生活が豊かになった事は、一方で二酸化炭素の排出が増加するなど地球温暖化が進む要因となっています。脱炭素に向けた取り組みは他人ごとではなく、日常生活を送る私たち一人ひとりに課せられた課題だと考えます。
◎『脱炭素社会』に向けた提言
現在、炭素を出さないことが社会的に求められています。
以下は世界的な環境団体世界自然保護基金(WWF)からの提言です。
①『使用するエネルギーを減らす』
現在認定できる省エネ技術、対策の普及進歩により、最終エネルギー消費量は2050年までに約半分(2010年比47%)に。
②『自然エネルギーに替える』
原発や化石燃料を段階的に廃止。
2050年時点のエネルギー需要は供給可能な自然エネルギー量の範囲内であることを確認、全国の電力系統を一体的に利用して、24時間365日、電力が供給可能な子著を確認。
③『CO2がゼロになる』
エネルギー期限CO2排出量はゼロ。
温室効果ガス排出量は、95%削減。
これらの提言を実現することにより、脱炭素を達成するという内容です。
このシナリオ達成に必要な設置費用は、2010年~2050年の約40年間で365兆円になりますが、同期間に省エネと自然エネ活用で節約できる燃料費用等が449兆円。結果、84兆円得になる。これは、2018年度の日本の税金収入59.8兆円の1.4倍です。
現実的かどうかは別として、昔は正解だったことが、現在も正解であるということはありません。
地球の環境が激変したことにより、環境に順応できなかった恐竜は絶滅したと言われています。私たちは、今起きている気候変動や様々な環境の変化に、順応していく必要があります。
全人類の努力により、地球温暖化のスピードを緩めることは可能です。
『私たちにできること』を考えて、実行していく事が大切です。
『化石燃料から再生可能エネルギーにかえていく』ということは、とても大きな取組みですので、私たちができる事とは言えないかもしれません。それでも電気のむだづかいを減らしたり、省エネタイプの電化製品を選んだり、『私たちにできること』はたくさんあります。
※国際連合広報センター 持続可能な開発目標(SDGs)より引用
※以下の参考書から引用、参考にさせていただきました。ありがとうございます。
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