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プラスチックごみと富山湾-マイクロプラスチック問題-

お知らせ日記環境エコ 2021.02.26

 

これまでにも何度かプラスチックごみ(プラごみ)については、リサイクル日記にも紹介してきましたが、富山県富山市にある図書館『とやまキラリ』で最近展示されていたので、自社ホームページ上でも共有させていただきます。ゴミの現状や多くの人たちの取組みを知ることで、改めて私達の業界の責任の大きさを痛感します。

 

『プラごみ問題』~富山県のエコバッグ持参率は全国一位です。~

 

いつもは施工事例や会社の宣伝も多く発信していますが、他人ごとでは済まされない環境に関する問題提起も行ってみたいと思います。

 

◎知っていますか?『富山湾のごみの約8割が陸で捨てられたもの』

 

富山県に限らずですが、海に行くと、浜辺に様々な漂流物を目にします。

 

富山の海はきれいです。

 

高岡、氷見から眺めると、雨晴から眺める立山連峰と富山湾の絶景写真は、よくカレンダーやポスターなどにも使われています。魚津から眺めると、蜃気楼を幅広く確認できることもあります。

実際に海に出かけた時、わざわざ漂流物を見に行く人はいません。漂流物があることに気が付かないくらいに、富山が誇る、素晴らしい景色です。

 

富山湾といえば、海の幸が豊富で、寒ブリに白エビにホタルイカ、富山を代表する水産物が全国でも有名です。『富山といえば魚がおいしい』『回転ずしのクオリティーが高い』など、テレビでもよく紹介されているのを見かけます。

 

そんな全国で知れ渡っている富山の海ですが、実際には多くの漂流物、漂流ゴミが確認されています。

環境省の調査によると、1年間に1,800トン(ゴミ収集車450台分)にもなるそうです。

 

その内、これだけの漂流ゴミの実に8割は陸から捨てられたものであるとの調査結果も出ています。

陸で捨てられたごみの多くは、適切に廃棄・処理されていますが、一部管理できていないごみが、風に飛ばされるなどして川や用水を経て海に流れ着きます。

 

中でも、約90%以上がプラスチック系のゴミだということが分かっています。

 

 

◎海洋生物に悪影響を及ぼす『マイクロプラスチック』

海に流れ出たプラスチックは、紫外線等の影響によって劣化し、波等によって小さなプラスチック片となります。5mm以下まで小さくなったかけらが、『マイクロプラスチック』と呼ばれています。

 

プラスチックは小さくなってもなかなか自然分解されないため、小さすぎて回収もできず、海に残り続けます。自然分解されるのに数百年もかかるものもあります。これらが生物の体内に取り込まれることで多くの海洋生物が苦しんでいる状況なのです。

 

ちなみにプラスチックごみの多くが、ペットボトル、発泡スチロール容器、レジ袋、釣り糸などです。

以前も書きましたが、富山県のマイバッグ持参率はずっと日本一です。

私たち富山県民がプラスチックごみを排出しているということではなく、多くの飲食料品に活用されている為、少なからずリサイクルしきれずにゴミが出てしまうということです。

 

最近では、ストローが紙になりました。スーパーのみならず、コンビニや薬局、多くの店舗でレジ袋が有料化されたことによりゴミ袋の数が減ってきました。紙袋への移行も進んでいます。

 

それでも以前から蓄積され続けているごみ、少なからず出てくるゴミにより、このプラスチックごみ問題はこの先も蓄積され続けるのです。

 

海洋ゴミの影響は計り知れません。

魚や海鳥、ウミガメやアザラシなど少なくとも約700種もの生物が傷つき、死んでしまっています。実に92%がプラスチックごみの影響ともいわれています。

 

現在、世界の海に存在しているプラスチックごみは、合計で1億5,000万トンにものぼるといわれています。少なくとも年間800万トンが新たに流入してくるそうです。このままの状態が続くと、2050年には魚の重さよりも、プラスチックごみの重さが大きくなると試算されています。

 

◎現在行われている主な取り組みについて

 

富山市は包括的な海洋ごみ対策を進める(公財)日本財団と海洋ごみ対策に係る連携協力協定締結しました。これにより、河川漂流ごみの実態調査や、網場の試験設置、網場の本格設置へと進みます。

 

令和元年度から河川などに網場の設置が実施されています。

その結果、12月16日~20日の5日間だけですが回収したごみの量は37㎏(草木類が約30㎏、プラスチックごみが5㎏)で、一定のごみ流出抑制効果が認められています。令和2年度のごみ回収は、569㎏となっています。

 

啓発サインとして、海洋ごみの削減を啓発するサインを市内各所に提出しています。残念ながら気を付けていなかったので目にした記憶はありません。

 

教育面では、小学校への教育を行っています。

ごみの減量化、資源化を目的とした課外授業『3R推進スクール』にあわせて、富山湾の現状やマイクロプラスチックの影響など、海洋ごみ問題を学ぶモデル授業を実施しています。

 

また、『川をきれいにする日(6月)』『海をきれいにする日(7月)』『ふるさと富山美化大作戦(8月)』といった市民参加型の清掃美化活動も実施しています。ボランティア団体や地域住民と連携した町内一斉ごみひろい、コスプレイヤーと一般市民のまちなかイベント連携、リサイクル医療のファッションショーなど、多くの取組みを進めています。

 

 

◎『SDGs』に関すると富山の取組み

 

今回紹介した取組みは、『SDGs』とも強く関わっています。

 

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、

「世界中の誰一人取り残さない」をテーマに、2015年9月の国連サミットで採択された2030年までに達成すべき課題と、その具体目標を定めたものです。

貧困・飢餓、健康・福祉、教育、気候変動、平和・公正などの17分野にわたる目標を掲げて、グローバル化が急速に進む社会、経済、環境上の様々な課題に対して、国際社会全体で協働して取組んでいくためのキーワードです。※『SDGs未来都市 とやま』より引用。

 

詳細はこちらのサイトからご確認ください。

『SDGs未来都市 とやま』

 

『CHANGE FOR THE BLUE in富山』

 

 

私達、みんなの意識が変われば、行動が変われば未来が変わっていきます。

 

今回は富山市の取組みですが、関連するのでご紹介してみました。

荒木商会は、『リサイクル価値創造企業』として、『SDGs』に大きく関わっています。

企業の立場からも、また一個人としても、私たちが住む地球の環境をそれぞれが守っていく必要があると考えます。

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